質問<785>2002/2/13
トランプをシャッフルするアルゴリズムの一例。 場[1]~[52]にカードが置かれている。一様乱数1~52を生成して その位置にカードがあれば配る。カードがなければ乱数発生から繰り返し。 2枚目のカードを決めるのに,1回・2回・i回でカードが決まる確率は それぞれ,51/52, 51/52^2, 51/52^i。よってその期待値は [ a ]。 52枚すべてを配り終わるまでのこの(乱数生成回数の)期待値の総和は [ b ]。 [ a ]… 51×Σ{i=1~∞} i/52^i であることは分かるのですが, この式を展開できません。 [ b ]… [ a ] を前提とした解答なのですが,どんな式になるのでしょう。 また,値に展開できるのでしょうか。
お返事2002/2/15
from=武田
誰かアドバイスを下さい。 h.k.さん本人からアドバイスが届きました。感謝!? CharlieBrownさんから解答が届きました。感謝!!
お便り2002/2/15
from=h.k.
質問<785>「トランプ乱数取出の期待値,Σ」の質問者本人です。 過去の質問を片っ端から調べてみたのですが, 質問<785>h.k.「トランプ乱数取出の期待値,Σ」 [ a ]… 51×Σ{i=1~∞} i/52^i 質問<388>ももっち「Σの計算」 Ⅲ… Σ{k=1~n} k*3^k この2つの式はなんだか似てるなぁ…なんて思ったりしました。 等比数列の和の公式を使っている,ということはいちおう調べました。 数学は苦手ですのでそれだけです, ごめんなさい。まだ解けてません(^_^;
お便り2002/2/18
from=CharlieBrown
h.k.さんの指摘の通り、2つのΣの式は同じ方法で計算します。 1枚目はどんな乱数が出ても必ず場にはトランプがあるので、1回の試行 でトランプを取り出すことができ、その確率は1ですから、1枚目の取出 し回数の期待値はE1=1×1=1となります。 2枚目のトランプ取り出しについて考えてみます。1枚目が除かれている ので、乱数が除かれた場を指せばもう一度乱数を発生させなければなり ません。従って、1回の試行で取り出す確率は51/52、取り出せない確率 は1/52です。よって、2枚目のトランプをk回の試行で取り出せる確率は、 それ以前の(k-1)回の試行全てで取り出せず、k回目でようやく取り出せ る確率ですから、(1/52)^(k-1)×51/52=51/52^kとなります。よって、 2枚目の取出し回数の期待値は、 E2=1×51/52+2×51/52^2+3×51/52^3+…+k×51/52^k+…という無 限級数を計算することになります。 これを計算するにあたって、そのk項目までの部分和Skを求めます。 51 51 51 Sk=1×---+2×-----+…+k×----- 52 52^2 52^k 1 51 51 51 --Sk= 1×-----+…+(k-1)×-----+k×----- 52 52^2 52^k 52^(k+1) 両辺の差を求めれば、 51 51 51 51 51 --Sk=1×---+1×-----+…+1----- -k×-------- 52 52 52^2 52^k 52^(k+1) (51/52)×(1-1/52^k) 51 =--------------------- -k×-------- 1 - 1/52 52^(k+1) 1 51k =1 - ----- - --------- 52^k 52^(k+1) 52 52+51k ∴Sk=--- - ---------- 51 51×52^k この第2項はk→∞で0に収束するので、結局E2=52/51となります。 同様の計算を3枚目について行えば、E3=52/50、n枚目について行えば、 En=52/(53-n) (ただしn=1,2,…,52)となります。 (ここで、0<r<1のとき、k×r^k→0(k→∞)という公式を用います) 従って、全てのトランプを取出す回数の期待値Eは、Enをn=1から52まで 加えた値で、 52 52 52 52 E=----+---+---+…+---≒235.978 52 51 50 1 と求まります。