質問<786>2002/2/15
from=3年10組12番
「ベクトルの論証問題」
二次試験までとうとう10日になりました。はやいものですな。 まあ、それはいいとして、おそらく質問するのは、今日で最後 になると思います。(浪人したら話は別) 学校の宿題で出された問題です。考えても全然分かりませんで した。この問題を解いてください。 平地に 3 本のテレビ塔がある.ひとりの男がこの平地の異なる 3 地点 A,B,C に立って,その先端を眺めたところ,どの地点 でもそのうち2本の先端が重なって見えた. このとき A,B,C は一直線上になければならない. この理由を述べよ. という問題です。これはベクトルを使って証明すると言われま したけど、さっぱりです。宜しくお願いします。
お返事2002/2/16
from=武田
※CharlieBrownさんから、私の解答の下にアドバイスを頂きました。 感謝!!メネラウスの定理を利用して、ベクトルを使って、 証明してみよう。
とおくと、
したがって、より、
3人は一直線上にいる。
お便り2002/2/18
from=CharlieBrown
この問題は空間図形の問題なので、最終的にはメネラウスの定理の逆を 用いますが、まず初めに塔の高さと3地点の位置関係を考察する必要が あります。 平地に立っている「高さの異なる」3本のテレビ塔があるとします。その うちの2本に注目した場合、高さの異なる塔の先端が重なって見える場所 が平地内に1箇所存在します。 P' Q'/| / | /|q |p / | | ∠――┴―┘ A Q P 図のように、2本の塔PP'とQQ'では、平地上の点Aから見ると先端が重なっ て見えます。このとき、塔の高さをそれぞれp、qとすると、三角形の相似 から、 AQ QQ' q ---=---=-- AP PP' p が成り立ちます。 塔の立っている平地上の点をP、Q、Rとし、各々の塔の先端をP'、Q'、R' とします。塔の高さをPP'=p、QQ'=q、RR'=rとします。また、P'とQ' の重なって見える点をA、Q'とR'の重なって見える点をB、R'とP'の重な って見える点をCとします。 上と同じようにして、相似の関係から、 AQ QQ' q BQ QQ' q CR RR' r ---=---=-- ---=---=-- ---=---=-- AP PP' p ,BR RR' r, CP PP' p が成り立ちます。 よって、平地上の6点、A、B、C、P、Q、Rについて、 PA QB RC p q r ---・---・---=--・--・--=1 AQ BR CP q r p となるので、メネラウスの定理の逆から、3点A、B、Cは一直線上にある ことがわかります。 ちなみに、メネラウスの定理の逆は次のようなものです。 「三角形PQRの3辺PQ、QR、RPまたはその延長上にある点をそれぞれA、B、 Cとする。ただしA、B、Cはどれも三角形の頂点P、Q、Rのどれとも重なら ないものとする。このとき、 PA QB RC ---・---・---=1 AQ BR CPが成り立てば、3点A、B、Cは一直線上にある。」 証明はベクトルを使えば容易です。
お便り2002/6/8
from=d3
その前に,ギモンに思っていることがあります. 「テレビ塔の3つの先端を含む平面は1つに決まり, この平面上に3点A,B,Cがあるわけですが, このA,B,Cの3点は地面の平面上にもあるわけです. となると, 先端を含む平面と地面の平面の共通部分に, 3点は存在することになって, もちろん共通部分は直線なので,A,B,Cは一直線上にある.」 これではいけませんか?