質問<2941>2006/2/12
質問<76>で同じ質問をされている方がいますが、 そのお返事にあるように確かに球の体積を微分したら球の表面積になりました。 でも、体積と同じように円周2πrをxについて積分してみると S=2∫2π√(r^2-x^2)dx (0からrまで) x=rsinθ とおくとdx=rcosθdθ となり S=2∫2πrcosθ rcosθ dθ (0からπ/2まで) =4πr^2∫(cosθ)^2dθ =2πr^2∫(cos2θ+1)dθ =2πr^2[(sin2θ)/2+θ] =2πr^2 π/2 =(πr)^2 となって4πr^2になりません。 なにか根本的間違いがあるのでしょうか? ★希望★完全解答★
お返事2006/2/12
from=武田
いま円錐の例で考えてみよう。体積は円錐の公式より、(1/3)πr^3 これを回転体の積分で求めると、π∫(0,r)y^2dx r y=xより、π∫(0,r)x^2dx=π[x^3/3] =(1/3)πr^3 0 ところが、側面積を扇形の展開図から求めると、 2πr π(√2r)^2・―――――――=√2πr^2 2π(√2r) ベーコンさんのやり方で求めると、2π∫(0,r)ydx r y=xより、2π∫(0,r)xdx=2π[x^2/2] =πr^2 0 となって、異なる答えが出ます。 これは、円盤を重ねて求めた体積とは違って、円周に微小な線分の長さを 掛けて求めていくという表面積独特のやり方があるのです。 公式はこうなります。 b dy S=2π∫ y√{1+(――)^2}dx a dx ^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ↑ この部分が微小な線分の長さにあたります。 これを使って、上の円錐の表面積を求めると、 r dy S=2π∫ y√{1+(――)^2}dx 0 dx y=xより、dy/dx=1 r S=2π∫ x√{1+(1)^2}dx 0 r =2√2π[x^2/2] =√2πr^2 0 したがって、球の表面積は、 y=√(r^2-x^2)より、 dy/dx=-2x/2√(r^2-x^2) =-x/√(r^2-x^2) √{1+(dy/dx)^2}=√{r^2/(r^2-x^2)} =r/√(r^2-x^2) S=2∫2π√(r^2-x^2)・r/√(r^2-x^2)dx (0からrまで) =4πr∫dx(0からrまで) =4πr[x](0からrまで) =4πr^2 ……(答)
お便り2006/2/12
from=wakky
いささか酔っていますが 興味あるので、私なりにお答えします。 まず円なので、半円上部は y=√(r^2-x^2) だから、2∫2π√(r^2-x^2)dx は 2∫2πydxですから 2πrを積分していません。 それから 円の円周上の点を考えたときに 半円上部の円周上の点の集合を x軸の周りに一回転させる これが球の表面積になります 曲線y=f(x)のxの微少区間Δxと、それに対応するyの微少区間Δy その区間にある曲線の長さは √{(Δx)^2+(Δy)^2}と考えてよいので [√{1+(Δy/Δx)^2}]Δx これがx軸の周りに1回転すると x≒x+Δxであれば 表面積をSとすると平区間[a,b]では S=2π∫(a~b)f(x)√{1+f’(x)}dx となります。 ベーコンさんが計算したのは yを0からrまで定積分したものの4π倍なので 半径rの円の1/4の面積を4π倍したものです。 すなわち (1/4)πr^2×4π=(πr)^2となります。 表面積とならないことはご理解頂けましたか?