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I(a)=∫[0→a]e^-x|sinx|dxとして(n,kは自然数) ①∫[(k-1)π→kπ]e^-x|sinx|dx ②I(nπ) ③∫[0→∞]e^-x|sinx|dx |sinx|だけの式なら,[0→π]の繰り返しですよね? e^-x が加わるとどのように変化するのでしょうか。 教えて下さい。宜しくお願いします。 ★希望★完全解答★
お便り2006/6/2
from=wakky
計算に自信がないのですが まず、 ①については kが偶数のときと、奇数のとき、sinxの符号が逆になります。 その場合分けをして 2回部分積分を施せば kが偶数のとき 与式=-(1/2)e^(-kπ)(1+e^π) kが偶数のとき 与式=(1/2)e^(-kπ)(1+e^π) ②は①の結果から nが偶数なら0 nが奇数なら(1/2)e^(-nπ)(1+e^π) ③は、e^-nπ→0なので、極限は0ではないでしょうか? まぁ、あまり自信ありません。
お便り2006/6/5
from=小豆
wakkyさん,アドバイスありがとうございました。 I(a)=∫[0→a]e^-x|sinx|dxとして(n,kは自然数) ①∫[(k-1)π→kπ]e^-x|sinx|dx ②I(nπ) ③∫[0→∞]e^-x|sinx|dx ①②は自力で何とか解いてみましたが,kが偶数のときは,絶対値でマイナスを 付けると+1/2e^-kπ(1+e^π)となり等比数列が現れました。 ③の積分が疑問です。 もし,お時間があれば,またアドバイス下さい。
お便り2006/6/17
from=ZELDA
余計なことも書いてありますが、消すのが面倒なので、余計な部分も残して起きます。
d/dx{e^(-x)(sinx+cosx)}=-2e^(-x)sinxなので、
∫e^(-x)sinxdx=-{e^(-x)/2}(sinx+cosx)である。
∫[0,nπ]e^(-x)|sinx|dx
=∑k=[1,n]∫[(k-1)π,kπ]e^(-x)|sinx|dx
(ここで、x=t+(k-1)πと置換する。)
=∑k=[1,n]∫[0,π]e^{-t-(k-1)π}|sin{t+(k-1)π}|dt
=∑k=[1,n]e^{-(k-1)}∫[0,π]e^(-t)sintdt
最初の不定積分の公式を用いてこの定積分を計算すると、定積分の値は、
{1+e^(-π)}/2である。
ゆえに、lim[n→∞]∫[0,nπ]e^(-x)|sinx|dx
これは、
lim[n→∞]=∑k=[1,n]e^{-(k-1)}∫[0,π]e^(-t)sintdt
つまり、
初項{1+e^(-π)}/2,公比1/(e^π)の無限等比級数の和に等しいので、
{(e^π)+1}/[2{(e^π)-1}]・・・(A)
に収束する。
ところで、aを定めると必ず
nπ≦a≦(n+1)πを満たす自然数nが存在する。
ゆえに、I(nπ)≦I(a)≦I{(n+1)π}
ここで、(左辺)と(右辺)は,上の議論により
(A)に収束するから、ハサミウチの原理より
∫[0→∞]e^-x|sinx|dx
=lim[a→∞]I(a)=∫[0→a]e^-x|sinx|dx
={(e^π)+1}/[2{(e^π)-1}]
 
 
 
 
