質問<289>2000/7/26
高校1年生の「ぷりん」です。これからは、たくさん質問させて頂こう と思っています。 ホームページにあった返事がとても丁寧で感激しました。 よろしくおねがいします。 質問① 方程式 X二乗-3XY+2Y二乗+4=0を満たす正の整数の組(X,Y) を求めよ。 質問② L、Mを0以上の整数とするとき4L+5M=1000となるような (L、M)の組は何通りあるか。 質問③ N+32 ―――― が整数となる正の整数Nはいくつあるか。 N+2 質問④ 連続する4つの自然数の積は24で割り切れることを示せ。 質問⑤ Xの3次方程式 X三乗-X二乗+(a-6)X-3a=0が異なる 2つの虚数解を持つとき実数aの値の範囲を求めよ。 またこのとき虚数解の和を求めよ。 質問⑥ 次の計算をせよ。(ルート3は【√3 ̄】と表す。) (1) (√3 ̄-2 i)二乗 (―――――― ) (2+√3 ̄ i ) (3つ縦に並んでいるかっこは1つの大きなかっこを表す。) (2) |√3 ̄- i| |―――――| | 2 | (縦線は絶対値記号を表す。)
お返事2000/7/28~8/9
from=武田
問1 x2 -3xy+2y2 +4=0 xについて降べきの順に並べて、 x2 -3y・x+(2y2 +4)=0 判別式より、 D=(-3y)2 -4(2y2 +4) =9y2 -8y2 -16 =y2 -16 xが整数になるには、判別式(つまり、解の公式の√の中)が0または 平方数になることが必要だから、a2 とおくと、 y2 -16=a2 y2 =a2 +42 三平方の定理のうち、4関連はa=3、y=5(正の整数)しかない。 y2 -16=0の場合は、y=4(正の整数) ①y=5のとき、 x2 -15x+54=0 (x-6)(x-9)=0 ∴x=6,9 ②y=4のとき、 x2 -12x+36=0 (x-6)2 =0 ∴x=6 ①と②より、 {x=6または、{x=9または、{x=6 ……(答) {y=5 {y=5 {y=4 問2 4L+5M=1000 4L=1000-5M =5(200-M) Lは5の倍数より、またL、Mは0以上の整数だから、 (L,M)=(0,200)(5,196)(10,192) …………(250,0) したがって、 250÷5+1=51通り……(答) 問3 N+32 30 ────=1+─── N+2 N+2 左辺が整数となるのは、30を(N+2)で割り切れる必要があるから、 素因数分解30=2×3×5より、 N+2=2 N= 0 ダメ N+2=3 N= 1(正の整数) N+2=5 N= 3(正の整数) N+2=2×3 N= 4(正の整数) N+2=2×5 N= 8(正の整数) N+2=3×5 N=13(正の整数) N+2=2×3×5 N=28(正の整数) したがって、 6個……(答) 問4 連続する2数の積 n(n+1)は1×2=2で割り切れる。 連続する3数の積 n(n+1)(n+2)は1×2×3=6で割り切れる。 したがって、 連続する4数の積 n(n+1)(n+2)(n+3)は 1×2×3×4=24で割り切れる。 しかし、これを証明するのはどうやるのだろうか? ※今売れている受験参考書シリーズの「細野真宏の『整数とωの問題』が面白 いほどわかる本Version2.0」(中経出版、1100円)を買って調べたところ、 載っていました。この本結構面白い。本当に偏差値が30から70に上がるの だろうか? 証明のコツは組み合わせの公式を使うところにある。 n(n-1)(n-2)(n-3)……(n-r+1) n Cr =───────────────────────── r! r=4のとき、 n(n-1)(n-2)(n-3) n C4 =──────────────── 4! 組み合わせの値は、すべて整数になるので、 4つの連続する自然数の積n(n-1)(n-2)(n-3)は4!の倍数と なる。つまり、4!=4・3・2・1=24の倍数となる。……(答) 問5 x3 -x2 +(a-6)x-3a=0 組立除法より 1 -1 (a-6) -3a |_3 3 6 3a ────────────────── 1 2 a | 0 実数解はx=3 x2 +2x+a=0 判別式より、虚数解をもつには D=4-4a<0 a>1……(答) 2虚数解α、βの和α+β=-2……(答) 問6(1) ( √3-2i )2 3-4√3i-4 -1-4√3i ( ───── ) =────────=─────── ( 2+√3i ) 4+4√3i-3 1+4√3i 有理化して、 (-1-4√3i)(1-4√3i) -48-1 -49 =─────────────────=─────=───=-1……(答) 1+48 49 49 問6(2) |√3-i| |────|は複素数の大きさ(原点からの距離)だから、 | 2 | |√3-i| √3 1 |────|=√{(──)2 +(-─)2 } | 2 | 2 2 =1……(答)