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次の問題をお願い致します。 (1) |1 0 1 | ① A=|0 2 -1|は正則であることを確かめよ. |3 1 3 | ② Aを基本行列の積として表せ. (2)Aをn次正方行列とするとき,次の4つの命題は同値であることを (a)→(b)→(c)→(d)→(a)の順に証明せよ。 (a) Aは正則 (b) 任意のn行列ベクトルbに対して,Ax=bを満たすn次行列ベクトルxが存在する (c) AB=Eを満たすn次行列Bが存在する (d) |A|≠0 ★希望★完全解答★
お便り2005/8/3
from=主夫
(1) ①Aは3次の正方行列だから、rankAがAの次数である3と一致すれば正則である ことが証明される。rankAの求め方は行基本操作をすることによって求められる。 詳しくは教科書で。 ②①で実際に行った行基本操作に対応する基本行列をつくって、それらをAの左 から順次かける。さらにそれぞれの逆行列を順次かける。 (2) この証明の問題については、私自身も解いてはみましたが、おそらく出題者の意図 と若干でもずれると、正しい証明でも再提出になるのではないかと思います。 曰く「間違いではないが、別の方法で…」。何度も再提出を覚悟で自力でやってみて はいかかですか?
お便り2006/9/26
from=みのる
もっと詳しく教えて下さい。
お便り2006/10/1
from=主夫
<2998> <2969> <1700>など,すでに何回か他の解答者の方が 解説がされていますので,まずはそちらを参考にしてください。 その上で,もっと詳しくとは,具体的にどの問題のどこの部分かを明確にしてください。 私のような素人ではなく,もっと専門的な知識を持った解答者の方が現れるかも 知れませんし。
お便り2006/10/4
from=かおり
参考文献を頂きましたがよくわかりません。ご指導を。
お便り2006/10/7
from=主夫
あの… コメントをきちんと読んでいただいているのでしょうか? 再度申し上げます。 もっと詳しくとは,具体的にどの問題のどこの部分かを明確にしてください。 (1)の行基本操作ですか? (2)の基本行列の定義ですか? (3)の証明のどの部分ですか? 私もあなた方のOBですからよく分かりますけど,結局ここで解答をもらって それをただレポートに写しても… 本来解答というのは,ご自身の学習到達度を把握してからでないと,的確な アドバイスはできないと私は思うわけです。 特に今回のような定義などに関わる基本的な問題では,これではどこに躓いているの かが全くこちらに伝わらず,結果的に問題の投げやり(他の某レポート問題の再質問 も同等)に見えてしまいます。つまりご自分でテキストを使ってある程度のところ までは予備知識として知っておかないと。 最近こういう再質問のパターンが多くて,なんかこちらまで恥ずかしくなってしまう ので,上記で申し上げたことをよくよくお含みおきください。
お便り2006/10/11
from=かおり
主夫様 お叱りの言葉をありがたく受け止め勉学に励みたいと思います。 しかし仕事の傍ら充分な時間がとれず、つい聞いてしまいます。 今後ともよろしく御願い致します。
お便り2006/10/12
from=主夫
前回よりはまともな解説にしてみますので,参考になさってください。
(1)
    |1 0 1 |
① A=|0 2 -1|は正則であることを確かめよ.
     |3 1 3 |
|1 0 1 |を①行,|0 2 -1|を②行,|3 1 3 |を③行とします。
①行×(-3)+③行
③行と②行入れ替え
②行×(-2)+③行
この3つの操作により,rankA=3
が求められます。
Aを基本行列の積として表せ.
基本行列とは,3種類あります(テキストp47)
rankA=3を導いた3つの操作に加え,さらに
③行+①行
③行×(-1)
をすることにより,AはEに変わります。
合計5つの行基本操作に対応して5つの基本行列がつくられます。
それぞれの逆行列を左からかけると,基本行列の積が完成します。
(2)Aをn次正方行列とするとき,次の4つの命題は同値であることを
   (a)→(b)→(c)→(d)→(a)の順に証明せよ。
(a) Aは正則
(b) 任意のn行列ベクトルbに対して,Ax=bを満たすn次行列ベクトルxが存在する
(c) AB=Eを満たすn次行列Bが存在する
(d) |A|≠0
(a)⇒(b)
Aが正則であれば逆行列A^(-1)をもつ。
x=A^(-1)b  (x,b:n次列ベクトル)とすれば,
Ax=A(A^(-1)b)=(AA^(-1))b=Eb=b
となり,Ax=bを満たすn次行列ベクトルxが存在する。
(b)⇒(c)
E=(e1,e2,…,en)とすると,(b)より
Ab1=e1,Ab2=e2,…Abn=enを満たすn行の列ベクトルb1,b2,…,bnが存在する。
よって
A(b1,b2,…,bn)=(e1,e2,…,en)となり,ここで
B=(b1,b2,…,bn)とおけば,AB=Eを満たすn次行列Bが存在する。
(c)⇒(d)
AB=Eを満たすn次行列Bが存在するから,
lABl=lEl
lABl=lAllBl=1よりlAl≠0
(d)⇒(a)
lAl≠0より,
B
=(1/lAl)(Aijの転置行列)  (AijはAの(i,j)成分aijの余因数)
このBがAの逆行列であることが言えれば,Aは正則である。
AB=…=(1/lAl)( ここをうまく表現できません )=E
BA=Eも同様に確かめられるから,A^(-1)=Bとなり,正則であることが言えた。
「ここがうまく表現できません」は,
lAl   
   lAl 
      …
    lAl
右上の三角成分および左下の三角成分が全て0になっている状態です。
 
 
 
 
