質問<219>2000/1/30
下記の問題がわかりません。 問 次の命題は成り立つか?α、βは実数とする。 どのような負でない実数x、yをとっても、つねにαx+βy≧0 が成り立つならばα≧0かつβ≧0である。 解答は「かならず成り立つ」なのですが、わたしは成り立た ないと思うのです。 どうしてかというと 命題の対偶は「α<0またはβ<0ならば、ある正の数x、yに 対してつねにαx+βy<0が成り立つ」となりますよね。 ここでα<0、β>0の場合を考えると、αx<0、βy>0です から、当然αx+βy<0は成り立つとはかぎらないと思います。 正解を教えてください。
お返事2000/1/31
from=武田
命題「すべての正数x,yについて、αx+βy≧0ならば、 α≧0かつβ≧0である。」が真であることを証明してみる と、 αx+βy≧0より、βy≧-αx (ア)β>0のとき α y≧-─x β {イ}α≧0ならば、図① {ロ}α<0ならば、図② (イ)β<0のとき α y≦-─x β {イ}α≧0ならば、図③ {ロ}α<0ならば、図④ (ウ)β=0のとき αx≧0 {イ}α≧0ならば、図⑤ {ロ}α<0ならば、図⑥束縛変数「すべての正数x,yについて」が満足するのは、 図①と図⑤のときだけだから ∴α≧0かつβ≧0 したがって、この命題は真であることが言える。 質問の対偶を使った証明で、この命題が偽であることを言っ ているが、全称記号∀「すべての」の対偶である存在記号∃ 「ある特定の」についての解釈に誤りがあるように思われま す。つまり、α<0,β>0の場合、αx+βy<0は成り 立つとは限りないといっているが、しかし、成り立つ特定の x,yがあれば良いので、これをもって命題が偽であるとは 言えない。