質問<2006>2004/10/14
「サイコロを繰り返し振る試行を行う。x回目とx+1回目に出た目の和が8に なったとき,この試行を終了するものとする。 N回目でこの試行が終了するとしたとき,Nの期待値を求めなさい。 ただし,サイコロの目(1~6)の出る確率は同様に確からしいものとする。」 という問題なのですが,さっぱり分かりません。 漸化式などを用いるのでしょうか? あと,この問題の場合,目の和M(2≦M≦12)について, 期待値E(N,M)を一般化することはできるでしょうか? ★希望★完全解答★
お便り2004/10/19
from=juin
n回目に出たさいころの目をAnとする。 P(N=1)=0,P(N=2)=P(A1+A2=8)=5/36 P(N=3)=P(N≧3)P(A2+A3=8:N≧3)=(1-P(N=2))(5/36) 以下P(N=n)=p(n)と書く。 p(n)=(1-p1-p2-...p(n-1))(5/36) ここで、sn=p2+p3+...+pnとする。上の式は sn-s(n-1)=(1-s(n-1))(5/36)となる。tn=(sn)-1とすると、 tn-t(n-1)=-t(n-1)(5/36) tn=t(n-1)(31/36) ,t2=s2-1=p2-1=-31/36 tn=-(31/36)(31/36)^(n-2) sn=1+tn=1-(31/36)^(n-1) pn=sn-s(n-1)=[1-(31/36)^(n-1)]-[1-(31/36)^(n-2)] =(31/36)^(n-2)-(31/36)^(n-1) n=2のとき5/36だから、この式はn≧2で成り立つ。 期待値はΣn*pn=Σn*[(31/36)^(n-2)-(31/36)^(n-1)] 2からnまでの部分和を計算する.r=31/36とする。 2-2r+3r-3r^2+4r^2-4r^3+5r^3-5r^4+...+nr^(n-2)-nr^(n-1) =2+r+r^2+r^3+r^4+...+r^(n-2)-nr^(n-1) =1+(1-r^(n-1))/(1-r)-nr^(n-1) ->1+1/(1-r) as n-> ∞ 期待値は1+1/(1-31/36)=1+36/5=41/5
お便り2004/10/20
from=feel well
juinさんから解答をいただきましたが,N=3のとき成り立っていないようです。 P(3)=25/36になるはずです。 この問題の意図は,ちょうどN回目で終わる確率であり, 例えば,2→6→2の順に出た場合,確かに3回目の時点で終了することになる のですが,この場合,2→6で既に終了しているので,このような場合は含まれ ないことになります。そうなると,結構複雑です。 もう一度再考をお願いします。 (※言い回しを若干変更しました。………管理人)
お便り2004/10/22
from=UnderBird
途中から失礼します。 free wellさんの >P(3)=25/36になるはずです。 は、P(3)=25/216の誤りではありませんか? 終了した後のさいころを振らないということをどのように捉えるか、 微妙なので私もぜひ、はっきりさせたいと思い、質問させていただきました。 P(3)=25/216の根拠は、 まず、3回目で終わるのは 1-2-6,1-3-5,1-4-4,1-5-3,1-6-2,2-2-6,2-3-5,2-4-4,2-5-3,3-2-6,3-3-5, 3-4-4,3-6-2,4-2-6,4-3-5,4-5-3,4-6-2,5-2-6,5-4-4,5-5-3,5-6-2,6-3-5, 6-4-4,6-5-3,6-6-2 の25通りあること。 各確率は、(1/6)^3=1/216ですよね。 2回目で終わろうが終わらなかろうが、これらの確率はこのように考えるのではない かと感じます。 しかし、freewellさんの言われる、2-6となれば3回目はさいころを振らないから、 さいころを3回目まで振る場合の数は6^3=216ではないという考えも一方でありま す。 まず、この点をどのように解釈すべきなのかそれぞれの方の考えを整理していただけ るとありがたいです。
お便り2004/11/2
from=juin
n回目に出たさいころの目をAnとする。 P(N=1)=0,P(N=2)=P(A1+A2=8)=5/36 P(N=3)=P(N≧2)ΣP(A2=k)P(A1+A2?≠8,A2+A3=8:A2=k) =P(N≧2)ΣP(A2=k)P(A1+A2≠8:A2=k)P(A2+A3=8:A2=k) =25/216 以下P(N=n)=p(n)と書く。 p(n+1)=(1-p(2)-p(3)-...-p(n-1))ΣP(An=k)P(A(n-1)+An≠8:An=k)P(An+A(n+1)=8:An=k) ここで、s(n)=p(2)+p(3)+...+p(n)とする。上の式は s(n+1)-s(n)=(1-s(n-1))(25/216)となる。t(n)=s(n)-1,r=25/216とすると、 t(n+1)-t(n)=-t(n-1)r t(n+1)-t(n)+rt(n-1)=0 特性方程式x^2-x+r=0を解くと、α=(1-√(1-4r))/2,β=(1+√(1-4r))/2となる。 一般解はt(n)=Aα^(n-1)+Bβ^(n-1)と書ける。t(n)は実数だからA=B t(2)=s(2)-1=25/216-1=r-1=A(α+β)=A(1) A=r-1よって、t(n)=(r-1)(α^(n-1)+β^(n-1)) s(n)=t(n)+1=(r-1)(α^(n-1)+β^(n-1))+1 p(n)=s(n)-s(n-1)=(r-1)(α^(n-1)+β^(n-1)-(r-1)(α^(n-2)+β^(n-2)) 期待値はΣn*p(n)だから Σn*{(r-1){(α^(n-1)+β^(n-1))-(α^(n-2)+β^(n-2))} (1)Σn*{α^(n-1)-α^(n-2)}=-1-1/(1-α) (2)Σn*{β^(n-1)-β^(n-2)}=-1-1/(1-β) (3)期待値EN=(r-1)(-1-1/(1-α)-1-1/(1-β)) =(r-1)(-2-(2-α-β)/(1-β)(1-α)) =(r-1)(-2-1/r) となる。 r=25/216を代入すると、EN=36481/2700