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正方形の頂点にそれぞれハムスターがいます。 このとき隣のハムスターまでの距離は10cmとします。 そしてそれぞれハムスターが同時に同速で隣のハムスターに向かって進 んでいくと、ハムスターはらせん状(渦巻状)に進みながら中心まで行 くことになります。そしてハムスターは中心で一緒になることになりま すが、出発してから一緒になるまでの間にハムスターはどれだけ進むこ とになるでしょう。 これは速度の概念を用いると解きやすくなります。 あと、極限の概念を用いて解くこともできます。 これら2つとも、高校の範囲で解けます!! 僕はまだ速度のほうしか解けてないんで、いま極限の概念での解き方で 解けるように勉強中です。(勉_勉)
お便り2001/11/2
from=CharlieBrown
昨日はすばやい対応、ありがとうございました。
未解決問題をいくつか解決しましたので、順を追って解答を送りたいと
思います。
問題576:お互いを追跡するハムスターの道のりの問題
各ハムスターの速さは等しく、常にvで一定とします。四隅を出発して
から中心に到達するまでの時間をTとすれば、求める道のりはvTです。
正方形の対角線方向にxy座標を設定すると、各ハムスターは初め軸上
原点から5√2cmの点にいます。時刻t=0に追跡運動を開始し、時刻tに
おけるハムスターの位置をP1~P4とすると、対称性から四角形P1P2P3P4
は原点が中心の正方形となります。追跡という性質から、ハムスターの
速度ベクトルはこの四角形の4辺と平行です。この速度ベクトルを、
原点に向かう方向(動径方向)とそれに垂直な方向(回転方向)に
分解すると、原点に向かう成分はv/√2で(∵△OP1P2は直角二等辺三角形)、
ハムスターの位置にかかわらず一定です。したがってハムスターは螺旋
を描きながら、一定の速さv/√2で原点に近づいていきます。
以上から、原点に到達する時間は、T=5√2÷(v/√2)=10/v。
∴vT=10[cm] となります。
結果はハムスターの速さvによらず、常に初めのハムスター間距離10cmと
等しくなります!
高校生の数学IIIまでの知識で十分理解できるように解答を書きましたが、
実際にこの問題を解くには微分方程式が必要です。ハムスターの回転角を
θとすると、微分方程式を解けば、θ=log{10/(10-vt)}(初期条件t=0でθ=0)
となります。
 
 
 
 
