質問<1497>2003/11/26
外積はよく3次元ベクトルを利用してあらわしていますが、 ( A=(a1,a2,a3),B=(b1,b2,b3)のとき A×B=(a2b3-a3b2,a3b1-a1b3,a1b2-a2b1) になる) 2次元ベクトルでの外積(たとえばA=(a1,a2),B=(b1,b2)のときのA×Bは?)や、 n次元ベクトルでの外積(たとえばA=(a1,a2,...,an),B=(b1,b2,...,bn)は どのように表されて、またそれはどのような意味をもつものなのでしょうか?
お便り2003/12/2
from=phaos
外積 (×, cross product) というものは三次元固有のもので, 他の次元では定義されません。 http://planetmath.org/encyclopedia/CrossProduct.html 敢えて他の次元に拡張しようとすれば Hodge *-operator http://planetmath.org/encyclopedia/HodgeStarOperator.html というものを使えば, 次のように考えれば拡張といえば拡張になります。 先ず, A = (a1, ..., an), B = (b1, ..., bn) は a1dx1 + … + andxn, b1dx1 + … + bndxn のことだと見なします。そして *(A∧B) (∧ は外積代数 exterior product, wedge product http://planetmath.org/encyclopedia/ExteriorAlgebra.html) を考えると, A と B が三次元の時, 丁度これは A×B と一致していますので, 拡張と思うことが出来ます。 但し, n 次元の場合, これは *(2-form) だから (n - 2)-form に なってしまいます。 三次元の場合は 3 - 2 = 1 だから丁度普通の vector に戻って来ます が, それ以外では戻って来ません。