質問<1281>2003/6/25
「方程式0×x=0を解くこと」と、「演算0÷0を実行すること」のちがい について、方程式の場合「xは不定」、演算の場合は「0÷0=不定」と いうのは分かりますが、しっくりこないので、詳しく教えてください。
お便り2003/7/1
from=下野哲史
「方程式0×x=0を解くこと」と、「演算0÷0を実行すること」のちがい について、方程式の場合「xは不定」、演算の場合は「0÷0=不定」と いうのは分かりますが、しっくりこないので、詳しく教えてください。 まず、数学の中での大原則 「0で割ることは出来ない!」 を理解することです。 y=1/x のグラフを書いて考えると分かるかも知れません。 x を 0 に近づけていくと、y は果てしなく大きくなっていきますが x=0 の値はありません。つまり 1/0 は計算できないのです。 「不定」というのは知りませんでしたが、「できない」ということなの です。 それに対して、 「0×p = 0」 はこう考えてください。 まず、通常の方程式 「ax=b」→「x=b/a」 (a≠0) のように解こうとしても、両辺を 0 で割ることになり、 先に述べたように 0 では割れないため、 この方法は使えないのです。 でも、方程式を解くという意味を考えてみて下さい。 方程式の解とは、代入して成り立つ値のことですね。 例えば、「3x=12」の解が「x=4」なのは、 「3x=12」に 「x=4」を代入したら成り立つから、「x=4」は解なのです。 そこで、もう一度 「0×p = 0」 を見てみると、p に何を代入しても成り立ちますね。 p はどんな値でもいいので、「特定の値に定まらない」→「不定」なの です。 形式的に、問題の解法を覚えようとすると 数学ってはまります(悪い方に…) 理解できたかどうかの復習に、こんな問題はいかがですか? 「x^2=4x」 を解くのに、両辺を 「x」で割ったところ、「x=4」と いう解が出た。 ところが、この「x^2=4x」の解は「x=0,4」である。どうして違った のか説明せよ。